ゴホウビースト

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小学生の1日の勉強時間。小6の半分は1時間以上、2割は30分未満

/ ビーズニーズ株式会社

小学生の1日の勉強時間を調べると、「学年×10分」という目安が並びます。1年生なら10分、6年生なら60分。覚えやすい数字です。

ただ、その数字を持ち帰っても、宿題を15分ほどで切り上げて画面の前に移った子を見ていると、足りていないのか、これで普通なのかは分からないままです。よその家がどれくらいやっているかも、聞ける相手がそういるわけではありません。

実際に小学6年生が何分やっているかを見ると、半分は1時間以上で、2割は30分もしていません。幅がとても広いので、平均の1点に寄せにいってもあまり手がかりになりません。決めるとしたら、何分やるかではなく、終わりが目で見て分かる量のほうです。

小学生の1日の勉強時間の目安は「学年×10分」

よく使われている目安は「学年×10分」です。1年生で10分、6年生で60分になります。「学年×15分」「学年×10分+10分」という言いかたもあります。ただ、この数字が何をもとに決まったのかを探しても、はっきりした出どころは見つかりません。

近い目安なら、出どころのはっきりしたものが英語圏にあります。デューク大学のクーパーらが2006年に、1987年から2003年までの60件あまりの研究をまとめた総説を出しています。そこに出てくる「1学年につき1晩10分ずつ増やす」は、家庭が達成する目標ではなく、先生が出す宿題の量として広く受け入れられている慣行、という書かれかたをしています。4年生で40分、高校を出るころで2時間ほど、という並びです。

同じ総説は、宿題の量と学習成果の関係についても報告しています。関係がはっきり出るのは中学・高校にあたる7〜12年生のほうで、小学校の段階では弱くなります。

その理由として挙げられているのが3つあります。年齢が下がるほど、周りの物音や気の散るものを締め出しにくいこと。勉強のしかた自体がまだ身についていないこと。そして小学校の宿題は、教科の点をその場で上げるためというより、時間の使いかたと勉強のしかたを育てるために出されている面があることです。量が多すぎるとどの段階でも逆に働くことがある、という限界も報告されています。

つまり「学年×10分」に近い数字は、出す側が量の見当をつけるために使われてきたものです。家でその時間に届いたかどうかを毎日確かめる使いかたは、もともと想定されていません。

では、まわりの子は実際に何分やっているのでしょうか。

実際の勉強時間は、小6の半分が1時間以上、2割は30分未満

令和8年度の全国学力・学習状況調査が、小学6年生に平日の勉強時間を聞いています。学校の授業時間以外で1時間以上と答えたのが50.3%、30分に届かないと答えたのが20.1%でした。いちばん人数が多い区分は「30分以上、1時間より少ない」の28.9%です。塾や家庭教師で勉強する時間、インターネットで学ぶ時間も含んだ数字になっています。

令和8年度の全国学力・学習状況調査で、小学6年生が平日に学校の授業時間以外で勉強する時間の分布。3時間以上10.8%、2〜3時間11.2%、1〜2時間28.3%、30分〜1時間28.9%、30分より少ない14.4%、全くしない5.7%。

この調査は小学6年生のほぼ全員が答えるもので、今年は93万人あまりの回答が集計されています。たまたま偏った集まりを見ている、ということにはなりにくい数字です。

そのうえで並べてみると、幅がかなり広いことが分かります。3時間以上が10.8%いる一方で、全くしないが5.7%います。うちは30分という家も、うちは2時間という家も、どちらも珍しい側ではありません。

平均を1つ出すことはできますが、3時間以上やっている子と、全くしない子が、その1つの数の中に一緒に入ります。持ち帰るなら、平均より「うちはこのあたりにいる」という位置のほうが使えます。

なお、この数字は小学6年生に聞いたものです。この調査が答えを集めているのは小学6年生と中学3年生なので、下の学年の分布は出せません。低学年の宿題そのもので困っているなら、宿題をやらない小1・小2、やる気の問題か量の問題かのほうに書いています。

1時間以上やる子は、10年で6割から半分に減っている

平日に1時間以上と答えた小学6年生の割合は、10年前までさかのぼって公表されています。平成28年度が62.8%、平成30年度の66.4%を頂点にそこから下がり続けて、令和8年度は50.3%です。逆に30分に届かない子は、平成28年度の11.9%から20.1%へ増えました。

毎年ちがう小学6年生に聞いた数字なので、同じ子の勉強時間が10年かけてどう変わったかを追いかけたものではありません。それでも、小学6年生という集団で見たときの「よそはこれくらい」が、10年で動いていることは読み取れます。

つまり、まわりに合わせようとしても、合わせる先そのものが動いています。10年前の相場に合わせれば、いまの子には多めを求めることになります。いまの相場に合わせれば、10年前より短くなります。どちらが正しいという話にはなりません。

よそに合わせて決めると、その基準が10年で12ポイントほど動きます。家で決めるときの基準は、動かないところに置いたほうが長もちします。

学校の授業だけで、平日は1日4時間ほどある

家での時間を決める前に、学校で受けている時間を数えておくと見当が付きます。小学4年生から6年生の年間の授業は1015単位時間、1単位時間は45分が標準として定められています。年間35週以上にわたって計画するので、週29コマ、平日1日あたりにすると4時間20分ほどです。

1年生でも、年間850単位時間を34週以上で計画するので、1日あたり3時間45分ほどになります。学年が上がるにつれて増えていきますが、どの学年でも、家に帰ってくる時点で授業だけで午前と午後を使い切っています。

35週や34週は下限なので、授業日数の多い学校ではこれより1日あたりは短くなります。それでも、学校にいるあいだに3時間台から4時間台を授業に使っていることは変わりません。

ここに家での1時間を足すと、子どもが机に向かう時間は1日5時間を超えます。習いごとのある日、宿題がふだんより多い日、体調がすぐれない日には、その5時間が入りません。何分やるかで決めておくと、入らなかった日がそのまま「できなかった日」になります。

時間ではなく、終わりが見える量を先に決める

決めるものを時間から量に変えると、終わりを知らせるのが時計ではなくなります。「30分やる」なら、終わるのは時計が進んだときです。「このページを2枚」なら、終わるのは紙が終わったときで、あとどれだけ残っているかが子ども自身にも見えます。

時間で決めると、確かめる側も時計を見ることになります。実際に見るのは座っているかどうかなので、見るほうも見られるほうも落ち着きません。量で決めておけば、終わったかどうかは机の上を見れば分かります。

集中して進めた日は、早く終わります。ここが時間で決めるのとの大きな違いで、がんばったぶんがその日のうちに本人に返ってきます。手間取った日は長くなりますが、それはその日の中身が重かったということで、次に減らすときの手がかりになります。

量は、いま毎日やっていることを1回数えるところから決められます。宿題のプリントが2枚と音読が1回なら、それがもう「毎日の量」です。足すなら、その隣に1つだけ置きます。登録のいらない無限ドリルのようなプリントなら、1枚ずつ区切って刷れるので、足したのが何枚ぶんかがはっきりします。

決めた量が続いているかどうかは、終わったことが残る形にしておくと確かめやすくなります。カレンダーに印を付ける、紙に書いて壁に貼る、どちらでも同じことができます。ただ、紙のカレンダーは月が変わると前の月が見えなくなります。ゴホウビーストは、やることごとにコインの数を先に決めておいて、終わったら「できたね」を押す形です。押したぶんは記録として残り、たまったコインで子どもがビーストを引きます。

今日決めるのは、何分やるかではなく、何をどれだけやるかです。数えるところまでなら、今日の宿題を見れば終わります。

この記事のまとめ

小学生の1日の勉強時間の目安は何分ですか

よく使われているのは「学年×10分」で、1年生なら10分、6年生なら60分です。ただし、これに近い英語圏の目安は、家庭が達成する目標ではなく、先生が宿題を出すときの量として使われてきたものです。実際の時間は、令和8年度の全国学力・学習状況調査で、小学6年生の50.3%が平日1時間以上、20.1%が30分に届かないと答えています。

小学生の勉強時間は、平均に合わせたほうがいいですか

幅が広いので、平均は目標として使いにくい数字です。令和8年度の全国学力・学習状況調査で、平日いちばん人数が多かったのは「30分以上、1時間より少ない」の28.9%ですが、3時間以上が10.8%、全くしないが5.7%います。平日に1時間以上と答えた割合そのものも、平成28年度の62.8%から令和8年度の50.3%へ動いています。

勉強時間を決めるとき、何を決めればいいですか

何分やるかではなく、終わる量を決める方法があります。「30分やる」だと終わりを知らせるのは時計ですが、「このページを2枚」だと終わるのは紙が終わったときなので、残りが子ども自身にも見えます。量なら、終わったかどうかも机の上を見れば分かります。まずは、いま毎日やっている宿題を1回数えるところから決められます。